増刊号 こんなときどうする? 運動器の作業療法ナビ
第1章 運動器の解剖と生理
2 関節構造と機能—運動と操作の原則
前田 智秀
1
Tomohide Maeda
1
1宇部リハビリテーション病院
pp.692-697
発行日 2022年7月20日
Published Date 2022/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001203043
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はじめに
関節とは複数の骨の結合部を指すが,そのうち可動性をもつ滑膜性の連結を滑膜関節と呼ぶ1).一般的に「関節」の呼称は,この滑膜関節を指す.
いわゆる運動器には,滑膜関節の他,骨,筋,神経等が含まれる.関節の機能障害は,関節そのものが一次的に障害された場合はもちろんのこと,他の器官の機能が障害された場合の二次障害としても発生し得る.そのため関節機能の理解は,運動器疾患全般に対する理解を深めるうえでも重要であるといえる.本稿では,関節の機能と構造,関節包内運動とそれを考慮した操作の原則について概要を述べる.
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