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特集 疾患別 バランス障害に対する作業療法
脳性麻痺(痙直型両麻痺児)のバランス障害に対する作業療法
Occpational therapy for the balance disorder of spastic diplegia
木瀬 憲司
1
Kenji Kise
1
1ボバース記念病院
pp.417-422
発行日 2022年5月15日
Published Date 2022/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001202960
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Key Questions
Q1:脳性麻痺におけるバランス障害の傾向とは?
Q2:発達的側面からみたバランスの大切さとは?
Q3:両麻痺児のバランスを難しくしている要素は?
はじめに
痙直型脳性麻痺は上位運動ニューロンが損傷された場合に起こり,痙直型両麻痺に関しては,脳室周囲白質軟化症(periventricular leukomalacia:PVL)により皮質脊髄路が巻き込まれ,生じる場合が多い.これらの子どもたちは,下肢の痙性の影響に加え,視覚情報の情報処理,運動の出力の難しさから,姿勢制御が難しくなる.その結果,バランスの障害を引き起こす.このことは,日常生活において自らの身体を上手に使うことができず,日常生活動作において動作の獲得や定着を阻害する要因となっている.
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