連載 目標設定のエビデンス・第6回
精神障害領域における目標設定
金子 隆生
1
,
今井 浩了
2
,
沖田 勇帆
3
,
清家 庸佑
4
,
友利 幸之介
4
Takao Kaneko
1
,
Hiroaki Imai
2
,
Yuho Okita
3
,
Yosuke Seike
4
,
Kounosuke Tomori
4
1山形県立こころの医療センター
2社会医療法人寿栄会 ありまこうげんホスピタル
3Soaring Health Sports, Wellness & Community Centre
4東京工科大学
3Soaring Health Sports, Wellness & Community Centre
pp.1264-1269
発行日 2021年10月15日
Published Date 2021/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001202735
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精神保健医療福祉の変遷
ここ20年ほどで,精神保健医療福祉を取り巻く社会制度は多くの変遷があった.2004年(平成16年),厚生労働省から「精神保健医療福祉の改革ビジョン」1)が発表され,精神科医療は入院期間の短縮と退院促進へと大きく舵が切られた.それから約15年後,入院者数は15年前の34.6万人から30.2万人へと年々減少する傾向にあるが,当初の目標であった7万人減には届かず2),依然として長期入院者数は諸外国と比較しても異常なほど突出している状況にある.引き続き「入院医療中心から地域生活中心」という政策理念を実現すべく,退院後の支援計画の作成や相談支援の充実,精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの構築等が挙げられている2).
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