増刊号 脳卒中の作業療法 最前線
第4章 支援技術Ⅲ 生活期:生活の広がりに向けて
16 脳卒中者の外出・旅行への支援
益滿 美寿
1
Yoshihisa Masumitsu
1
1熊本保健科学大学
pp.979-983
発行日 2021年7月20日
Published Date 2021/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001202650
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はじめに
「外出」,「旅行」ともに日常の生活圏(自宅,病院,施設等)を一時離れて外の世界へ出かける行為であり,広い意味で「旅」をするという作業である.
「旅」という作業について藤原1)は,旅が与えてくれる自己の再生のプロセスを明らかにし,①旅の非日常性,②事前の楽しみ,③実際に旅を楽しんでいるときの感動,④旅行後の回想する楽しみ等の要素が情動の変化を引き起こすと述べている.作業療法として「旅」を支援することは,対象者を日常とは異なる環境に身を置かせながら,その環境に今の自分自身を適応させようと自らの行動を変容させていくことにつながる.
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