増刊号 脳卒中の作業療法 最前線
第2章 支援技術Ⅰ 急性期から回復期の基礎
4 —基本動作の支援⑥入浴動作—脳卒中患者の入浴動作の評価と介入
古場 友貴
1
,
渕 雅子
2
Yuki Koba
1
,
Masako Fuchi
2
1誠愛リハビリテーション病院
2九州栄養福祉大学
pp.821-824
発行日 2021年7月20日
Published Date 2021/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001202614
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はじめに
ADLの中で食事や排泄は生理的現象で,生命維持にかかわり,また日に何度も繰り返し行う動作である.これに対し,入浴は頻度の低い活動であるが,身体の清潔を保ち,新陳代謝を高め,自律神経に作用して心身をリラックスさせる重要な活動である.入浴は多くの動作の複合であり,難易度が高い活動であるが,加えて,習慣性・嗜好性の面で個別性の高い動作である.これらのことから入浴動作の獲得には熟慮すべき点が多く,脳卒中片麻痺患者(以下,患者)が安心して入浴できる介入が求められる.また,対象によって麻痺の程度は異なるため,その介入には考慮が必要である.
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