Japanese
English
研究
A1腱鞘部における浅指屈筋腱の滑動性—手指屈曲時の超音波短軸面による検討
Ultrasound assessment of the movement of flexor digitorum superficialis in the A1 pulley with active finger flexion
川俣 陽圭
1
,
古賀 裕貴
1
,
深川 恵理奈
1
,
大安 剛裕
1
Yokei Kawamata
1
,
Yuki Koga
1
,
Erina Fukagawa
1
,
Takehiro Daian
1
1JCHO宮崎江南病院
キーワード:
浅指屈筋腱
,
超音波
,
腱鞘炎
Keyword:
浅指屈筋腱
,
超音波
,
腱鞘炎
pp.1159-1164
発行日 2020年9月15日
Published Date 2020/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001202269
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Abstract:今回,われわれは健常成人 26名 26手(男性 13名・女性 13名,平均年齢:30.9±7.3歳)に対して,超音波検査装置を用いて手指(示,中,環,小指)のPIP関節等尺性単独屈曲50度および100度での浅指屈筋腱の短軸面回旋角度評価(MP関節レベル)を,最小努力および最大努力の2種類の運動強度で実施した.中,環指の回旋角度は,PIP関節屈曲0度と比較して,最小努力屈曲50度および屈曲100度で有意に大きかった.このことから,中,環指の浅指屈筋腱は,等尺性屈曲時に短軸面において尺側に回旋滑動することが示唆された.示,小指では,屈曲角度による回旋滑動は認められなかったが,示指は尺側回旋位,小指は橈側回旋位にあることがわかった.最大努力での中指屈曲50度の回旋角度は,他指に比べ有意に小さく,中指浅指屈筋腱はA1腱鞘上部に圧接する性質を有することが示唆された.これは,腱鞘炎の好発指である中指の運動学的特徴と考えられた.
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