臨床経験
手指屈筋腱鞘部での開放性小外傷後の屈筋腱滑動障害
伊藤 祥弘
1
,
鈴木 勝己
1
,
高橋 定雄
1
,
長野 昭
1
,
岩谷 力
1
Yoshihiro ITO
1
1関東労災病院整形外科
pp.523-526
発行日 1975年6月25日
Published Date 1975/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408905199
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序
手の外傷のうち,日常遭遇する腱裂のなかで,no man's landでの屈筋腱裂が多数を占め,その治療等についても幾多の論議がなされているが,一方手指屈筋腱鞘部での屈筋腱裂を起こす程でないごくささいな開放性外傷が安易に処置され,後日になつて屈筋腱滑動障害を来たす場合がある.実際には,かなりの頻度で出現しているのではないかと思えるが未だまとまつた報告はない.私どもは,最近このような四症例(第1表)を経験したので,経過,手術所見,予後等について報告する.
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