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特集 老年期(高齢者)と精神疾患
老年期(高齢者)と依存症—さまざまな狭間に揺れて
Elderly people and addiction: between the gap
佐藤 嘉孝
1
Yoshitaka Sato
1
1岡山県精神科医療センター
pp.339-341
発行日 2020年4月15日
Published Date 2020/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001202057
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Key Questions
Q1:依存症を患った高齢者に作業療法士は何ができるのか?
Q2:依存症の心理的葛藤は何なのか?
Q3:老年期における依存症に対する作業療法に答えはあるのか?
はじめに
近年,わが国における依存症対策は急速に進んでいる.依存症対策総合支援事業,アルコール健康障害対策推進基本法,再犯防止推進計画における薬物依存を有する者への支援,第五次薬物乱用防止五か年戦略,ギャンブル等依存症対策推進基本計画等,さまざまな政策が並び,予算も年々増加している.一方で,わが国では高齢化社会も急速に進んでいるが,健康な高齢者の方々も多い.少量の飲酒が健康にいいということについても,さまざまな論議がある.依存症は確かに老いを加速させる要因になるが,果たして高齢者にはどのような影響を与えるのだろうか.本稿では,筆者が日々の臨床で高齢者の方々とのかかわりの中で感じていることを述べたい.
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