Japanese
English
症例報告
児童養護施設に入所している発達障害児に対する作業療法の経験
A case study of occupational therapy for children with developmental disabilities of the child foster home
濱田 匠
1
Takumi Hamada
1
1三重県立子ども心身発達医療センター
キーワード:
児童養護施設
,
発達障害
,
作業療法
Keyword:
児童養護施設
,
発達障害
,
作業療法
pp.1107-1111
発行日 2019年9月15日
Published Date 2019/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001201867
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Abstract:児童養護施設に入所している発達障害児の,他者を噛む行為等の不適応行動を改善することを目的に,医療機関で作業療法を行った.不適応行動について,発達状態や感覚特性,施設生活の環境等の評価から,児と施設職員の信頼関係の構築が課題として推察された.そのため,施設職員に対するコンサルテーションを行いつつ,児の発達促進を目的とした,遊びを用いた個別作業療法を補完的に活用した.その結果,不適応行動が改善されるとともに,児と施設職員は,遊びやADLで活動内容を共有し遂行することが可能となった.児はその後,児童養護施設から里親家庭へ円滑に移行することができた.行動面の主訴の背景について,児の発達状態や感覚特性,環境因子から評価し,児や施設職員の生活環境を考慮したうえで,作業活動の設定やかかわり方の助言や提案を行うことを目的とした作業療法介入は,児童養護施設での支援において意義があると考えられた.
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