増刊号 発達障害の作業療法
第3章 評価・治療・支援技法
9 コミュニケーションスキルを育てるための,個に応じた環境と学びのステップについて
松永 優佳子
1
Yukako Matsunaga
1
1たすく株式会社TASUC豊橋教室
pp.859-863
発行日 2018年7月20日
Published Date 2018/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001201393
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はじめに
人はさまざまな環境の中で,それぞれの環境に応じて,意識的または無意識に,行動を変容させながら生活をしている.コミュニケーションとは,他者も含めた“環境”との相互作用の中で生まれるやりとりである.発達の段階によって,あるいはその凸凹によって,コミュニケーションが起こりやすい“環境”は異なる.一人ひとりに合った理解しやすい環境の中で,自ら行動する力を伸ばし,日々の生活の中でスモールステップを踏んでコミュニケーションの質を高めることが大切である.そのためには,療育機関とご家族,学校との連携が必要不可欠となる.本稿執筆の機会をいただいたので,筆者の所属するたすく株式会社で子どものコミュニケーションスキルを育てるために取り組んでいる,ご家族と協働した療育を紹介したい.
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