増刊号 発達障害の作業療法
第2章 発達障害の支援と作業療法—幼児期から青年期・成人まで
2 児童発達支援センター(福祉型)の取り組み(児童発達支援事業所)
酒井 康年
1
Yasutoshi Sakai
1
1うめだ・あけぼの学園
pp.740-745
発行日 2018年7月20日
Published Date 2018/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001201371
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はじめに
児童福祉法の改正に伴い児童発達支援センターおよび児童発達支援事業所がこの世に誕生した2012年(平成24年)以降,発達障害のある子どもたちは,まだ十分ではないとはいえ,それ以前と比べればはるかに支援を受けやすくなっているといえるだろう.施設数は確実に増加しており,かつそこで働くOTたちも増えている.一方で,医療機関とは異なる施設であり,必ずしもマンツーマンの個別作業療法場面が用意されるとは限らない状況の中で,OT自身が何をすればよいのか迷ったり,戸惑ったり,不安を抱えて立ち止まっていることも目にしている.そんな戸惑いを抱えたOTを前にして,施設の他職種スタッフもOTに何をどのように依頼をすればよいのか途方に暮れている場合もある.本稿では児童発達支援センターに勤務している筆者が考える,児童発達支援センター・事業所の役割とともに,そこにおけるOTの役割を提示してみたい.
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