増刊号 発達障害の作業療法
第2章 発達障害の支援と作業療法—幼児期から青年期・成人まで
3 保育所等訪問支援
酒井 康年
1
Yasutoshi Sakai
1
1うめだ・あけぼの学園
pp.746-752
発行日 2018年7月20日
Published Date 2018/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001201372
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はじめに
保育所等訪問支援は,2012年(平成24年)の児童福祉法改正に伴う制度改革により創設された事業である.障害児福祉サービス初のアウトリーチ型の支援である.今までの障害児福祉の分野は,基本は施設に利用者である子どもと家族が通ってくる通園スタイルであった.それに対し,支援スタッフの側が子どもたちの生活の場を訪問するという,それまでとはまったく逆の動きができる制度が実現したのである.この保育所等訪問支援では,従来の通園スタイルとは支援する場が異なるので,できることが大きく変わり,得られる成果も異なる.本稿では,保育所等訪問支援の概要を示したうえで,その成果を紹介する.そして,OTが実施することの意義を確認したい.
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