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特集 テクノロジーを理解する
IoTを活用した環境制御システムと重度障害者のテレワーク支援
Environmental control system using IoT and telework support of severely disabled people
田中 勇次郎
1
,
堀込 真理子
2
Yujiro Tanaka
1
,
Mariko Horigome
2
1一般社団法人東京都作業療法士会
2社会福祉法人東京コロニー職能開発室
pp.521-525
発行日 2018年6月15日
Published Date 2018/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001201307
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Key Questions
Q1:IoTとは?
Q2:IoTを活用した環境制御とは?
Q3:重度障害者のテレワークとは?
はじめに
2004年(平成16年)ごろのことであるが,両上肢が全廃状態になった在宅ALS患者に,左足母指で操作できる「らくらくマウスⅡ」(こことステップ)と,上肢機能障害者向けWindows操作支援ソフト「オペレートナビ」(NECパーソナルコンピュータ社〔当時〕)を導入して,インターネットによる在宅勤務(テレワーク)の継続につなげた経験がある.インターネットのブロードバンド化によりテレワークが可能になった時代であったことが,この就労が実現した大きな要因であった.
時が経て現在,無線LAN環境が整備され,スマートフォン(以下,スマホ)によるインターネットの利用が一般的になり,外出先から留守中のペットの行動を知ることやエアコンの電源をon/offさせること等が,インターネットを介して可能になってきた.こういったIoT(Internet of Things)技術は,在宅療養患者の見守りや重度障害者の環境制御装置(environmental control system: ECS)としての活用が期待される.
本稿では,主に重度障害者へのIoTを活用した環境制御とテレワークについて,事例を含めて紹介する.
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