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特集 妊娠高血圧症候群(HDP)の予防・治療・管理
IoTを活用した妊婦の血圧管理
Blood pressure management for pregnant women using IoT
目時 弘仁
1
Hirohito METOKI
1
1東北医科薬科大学医学部衛生学・公衆衛生学教室
キーワード:
家庭血圧
,
遠隔管理
,
テレモニタリング
Keyword:
家庭血圧
,
遠隔管理
,
テレモニタリング
pp.439-442
発行日 2023年11月11日
Published Date 2023/11/11
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28706439
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近年では,従来インターネットに接続されていなかったさまざまな機器がネットワークを通じて接続される仕組みであるIoT(Internet of Thing)を活用した健康管理の試みが盛んになってきている.IoTを用いた妊婦の血圧管理において,まず家庭血圧測定が重要となる.妊婦の家庭血圧は妊娠週数とともに変化し,季節変動も伴うが,診察室血圧に比較して出生体重との関連が強く,予後予測に優れる可能性を持つ.一方,家庭血圧と診察室血圧には差異があり,家庭血圧は数mmHg程度低い.また,家庭血圧モニタリングは産褥期にも有用で,通院の負担を軽減し,高血圧による入院を減少させる可能性があるとされている.最近の研究では,家庭血圧の有用性が観察されない結果も報告されているが,家庭血圧と診察室血圧の差異までは考慮に入れられていないため,将来的には統合されたシステムになっていくことが予想される.しかし現時点では,まだまだ個々のエビデンスや環境の形成が必要な状況である.
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