Special feature 物・人・事から組織まで総力で臨む手指衛生戦略
■Monitoring 手指衛生のモニタリング戦略
❷IoT技術によるモニタリング
-―システム概要と手指衛生管理の実際
松山 千夏
1
,
岩﨑 博道
2
1福井大学医学部附属病院 医療環境制御センター 感染制御部 看護師長 感染管理認定看護師
2福井大学医学部附属病院 医療環境制御センター 感染制御部 部長
pp.129-136
発行日 2022年4月15日
Published Date 2022/4/15
DOI https://doi.org/10.34426/ict.0000000306
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現在,新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックを経験し,世界中で感染対策の重要性が再認識されている。しかし元来,医療施設では,COVID-19に限らず,メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)やカルバペネム耐性腸内細菌目細菌(CRE)などの薬剤耐性菌対策など日頃より感染対策を徹底し,医療関連感染を防止することが必要である。医療関連感染防止のためには,基本となる標準予防策の徹底が重要であり,その中でも手指衛生は最も基本で大切な対策である。世界保健機関(WHO)では手指衛生の実施状況を可視化し改善することを推奨しており,その方法として手指衛生遵守状況のモニタリングがある。福井大学医学部附属病院(当院)では,Internet Of Things(IoT)を活用した手指衛生モニタリングを開発し,手指衛生遵守向上の取り組みに応用した結果,その有用性を明らかにすることができた[総務省戦略的情報通信研究開発推進事業(SCOPE)の援助を受けた]。
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