提言
「連携」とは何か?
広田 真由美
1
Mayumi Hirota
1
1山梨リハビリテーション病院
pp.500-501
発行日 2018年6月15日
Published Date 2018/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001201300
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はじめに
医療分野のOTとして30年従事しているにもかかわらず,最近になって「連携」のあり方に疑問を感じるようになりました.連携とは,「連絡を密に取り合って,一つの目的のために一緒に物事をすること」(大辞林 第三版)であり,質の高いサービスを提供することを目的としています.リハ医療においては,カンファレンスを基盤とした連携の実績があり,共有された情報に基づいた各専門職の介入が定着されていると思われます.
しかしながら,実際の臨床の場面では,「言った/言わない」,「聞いた/聞いてない」といった「報連相」を行ったかどうかを問題視することが多く,情報の共有化を目的としたシステムの構築化に重点が置かれています.無論,医師-看護師-介護福祉士-PT-OT-ST-社会福祉士-薬剤師-栄養士等,施設内に従事する専門職種間での情報交換は重要なことですが,「情報の共有化」だけが「連携」なのでしょうか.
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