Japanese
English
研究
回復期リハビリテーション病棟において作業療法士が患者との協業の際に経験した困難とその対応に関する質的研究
Qualitative research on the conflicts occupational therapists have experienced in cooperation with patients of convalescent rehabilitation facilities
内藤 広大
1
,
花岡 秀明
2
,
山根 伸吾
2
Kota Naito
1
,
Hideaki Hanaoka
2
,
Shingo Yamane
2
1周南記念病院
2広島大学大学院
キーワード:
協業
,
回復リハビリテーション病棟
,
質的研究
Keyword:
協業
,
回復リハビリテーション病棟
,
質的研究
pp.521-527
発行日 2017年6月15日
Published Date 2017/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001200939
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
Abstract:回復期リハ病棟のOTが,患者との協業の際に経験した困難とその対応を明らかにすることを目的として,10名のOTにインタビューを実施した.質的分析の結果,逐語録より1,643のラベルが得られ,140の3次カテゴリ,42の2次カテゴリ,9つの3次カテゴリに集約された.3次カテゴリはそれぞれ,経験した時期,クライエントの情報,作業療法介入の背景,困難が生じるまでの経過,困難の内容,困難が生じた背景,困難への対応,困難の帰結,振り返っての思いと分類した.
困難の内容は,患者からすべてのあるいは特定の介入を除いて協力が得られなかったこと,介入の進め方において意向が違ったことであった.対象者は患者の思いと作業療法の観点を統合し,協業して介入を展開できなかったことを困難としてとらえていた.困難への対応では,協業,そして生活の視点の重要性を前提として,クライエント中心の観点から多様な対応を試みていたことが明らかになった.
Copyright © 2017, MIWA-SHOTEN Ltd., All rights reserved.