多職種を交えたリハビリ事例検討会・第5回
外傷性脳損傷による高次脳機能障害を呈した事例
嶋田 訓章
1
,
川越 雅弘
2
1とちぎメディカルセンターしもつが
2国立社会保障・人口問題研究所,社会保障基礎理論研究部
pp.1316-1321
発行日 2016年11月15日
Published Date 2016/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001200768
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事例提示
Aさん,70代前半,男性,要介護3,寝たきり度A2,認知症自立度Ⅲa.
病歴・入院歴:2016年春,朝から飲酒し酩酊状態で過ごし,同日夜に自宅前で転倒した.その後も数回転倒を繰り返し,某日,a病院へ救急搬送.頭部CTにて外傷性くも膜下出血,両側前頭葉脳挫傷,頭頂葉〜前頭部にかけて急性硬膜下血腫,前頭骨骨折,矢状縫合離開を認めた.約1カ月後にb回復期病院へ転院したが,帰宅願望が強く,同日退院.2日後よりa病院にて外来リハを開始した.高血圧・白内障を有する.
家族:高齢の妻(キーパーソン)と二人暮らし.長男,長女は都内在住.
生活歴・職歴:料理人で,以前は食堂を経営していたが発症を境に店を閉めた.飲酒・喫煙習慣あり.
処方薬:アムロジピンベシル酸塩5mg朝食後(高血圧治療薬),アスピリン100mg朝食後(抗血小板薬),エソメプラゾール マグネシウム水和物20mg朝食後(胃酸分泌抑制薬),レベチラセタム500mg朝・夕食後(抗てんかん薬),チアプリド塩酸塩25mg毎食後(抗精神薬)
アセスメント,目標,予後予測,画像診断については表1〜4,図を参照.
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