Japanese
English
特集 運動療法の可能性
4 高次脳機能障害(外傷性脳損傷や脳卒中などによる)
Physical Activity/Exercise Therapy for Neuropsychological Dysfunction after Brain Injuries
先﨑 章
1,2
Akira Senzaki
1,2
1東京福祉大学社会福祉学部
2埼玉県総合リハビリテーションセンター神経科
キーワード:
運動
,
体育
,
高次脳機能障害
,
神経心理
,
注意
,
ワーキングメモリー
Keyword:
運動
,
体育
,
高次脳機能障害
,
神経心理
,
注意
,
ワーキングメモリー
pp.198-205
発行日 2018年3月16日
Published Date 2018/3/16
- 販売していません
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要旨 脳損傷による高次脳機能障害により,身体障害がなくてもしばしば活動や参加に難が生じる.身体活動(運動療法)について,①身体活動(運動療法)は脳そのものに働き認知機能を改善させ得ること,②健常者において運動療法を定期的に継続することでワーキングメモリーが向上し得ること,③運動療法が外傷性脳損傷や脳卒中などの脳損傷者において注意や記憶,空間認知といった認知能力を高める可能性があること,④経過の長い比較的若い脳損傷者の人たちに体育や運動療法による介入の余地があることを,無作為抽出試験による研究論文を中心にレビューした.発症後数カ月以上すでに経過した脳卒中者や脳外傷者に対して,週3回程度,1回1時間程度,2〜6カ月間の運動プログラム,有酸素運動を行うと,主に注意力や記憶力の向上が得られる可能性がある.
Copyright © 2018, The Japanese Association of Rehabilitation Medicine. All rights reserved.