Japanese
English
症例報告
複合的訓練を実施し,麻痺手による食事動作を獲得した1症例
Multifaceted training improved the ability to eat with a sever hemiparetic hand after stroke:A case report
原田 奈菜子
1
,
竹林 崇
2
,
笹沼 里味
1
,
高木 真人
1
,
島田 眞一
1
Nanako Harada
1
,
Takashi Takebayashi
2
,
Satomi Sasanuma
1
,
Masato Takagi
1
,
Shiniti Shimada
1
1伊丹恒生脳神経外科病院
2吉備国際大学
キーワード:
ボツリヌス毒素
,
脳血管障害
,
課題指向型訓練
Keyword:
ボツリヌス毒素
,
脳血管障害
,
課題指向型訓練
pp.491-495
発行日 2016年5月15日
Published Date 2016/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001200577
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Abstract:【はじめに】今回,慢性期の重度片麻痺患者に対し,A型ボツリヌス毒素製剤(Btx)療法と電気刺激療法,装具療法,課題指向型訓練と麻痺手の機能向上を実生活の活動に反映するための戦略を用い,その効果を検討した.【患者】40代,男性.右利き.慢性期に外来作業療法を開始した.初診時麻痺手の痙縮が高く,手関節・手指の伸展運動が困難であった.患者の希望は,食事動作時に麻痺手での食具使用であった.【介入】第Ⅰ期:電気刺激療法,装具療法,課題指向型訓練を併用し,1日2時間,週2〜3日,8週間実施した.第Ⅱ期:Btx療法後に第Ⅰ期より操作範囲を拡大し,1日2時間,週2〜3日,11週間実施した.【結果】第Ⅰ期において,上肢機能および食事動作における麻痺手の使用は変化を認めなかったが,Btx療法後に大きな変化を認めた.【結論】慢性期重度上肢麻痺に対するBtx療法と複合的訓練は,患者の希望を可能とし,意味のある活動の獲得に影響したと考えられる.
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