Japanese
English
症例報告
脳卒中後の重度上肢麻痺に対する複合療法を実施して長期的な改善を認めた1例—退院後1年間の外来作業療法経過
Case report of long-term improvement using combined therapies for severe upper limb paresis after a stroke: Progress of ocucpational therapy in outpatient setting for one year after discharge
松嶌 ありさ
1
,
竹林 崇
2
,
竹内 健太
1
,
花田 恵介
3
,
島田 眞一
1
Arisa Matsushima
1
,
Takashi Takebayashi
2
,
Kenta Takeuchi
1
,
Keisuke Hanada
3
,
Shinichi Shimada
1
1伊丹恒生脳神経外科病院
2大阪府立大学
3村田病院
キーワード:
上肢
,
CI療法
,
ロボット
Keyword:
上肢
,
CI療法
,
ロボット
pp.1087-1091
発行日 2021年8月15日
Published Date 2021/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001202681
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Abstract:今回,脳卒中回復期に上肢ロボット療法や電気刺激療法,装具療法,constraint-induced movement therapy(CI療法)を含む複合的な介入を行った重度上肢麻痺の患者を,外来作業療法で約1年間追跡した.外来作業療法は,退院後の32週目より行い,月2〜4回の頻度でロボット療法とCI療法を併用した複合的な介入を継続した.その結果,退院後から1年後にかけて,Fugl-Meyer AssessmentやMotor Activity Logにさらなる改善がみられた.本患者が良好な長期経過をたどった背景には,手指の随意運動が困難であった脳卒中回復期から積極的に麻痺手への介入を行ったことと,その際にロボット療法やCI療法をはじめとした,エビデンスのある手法を複合的に用いて介入したことが寄与していると思われた.麻痺手に対する早期からの複合的な介入は,患者の長期予後に影響を与える可能性を示唆した.
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