Japanese
English
症例報告
慢性期重度上肢麻痺に対する手指装具使用下でのModified CI療法の一症例
Modified constraint-induced movement therapy with a finger orthosis for a severe chronic hemiplegic hand after stroke:A case report
天野 暁
1
,
竹林 崇
1
,
花田 恵介
1
,
梅地 篤史
1
,
丸本 浩平
2
,
道免 和久
3
Satoru Amano
1
,
Takashi Takebayashi
1
,
Keisuke Hanada
1
,
Atsushi Umeji
1
,
Kohei Marumoto
2
,
Kazuhisa Domen
3
1特定機能病院 兵庫医科大学病院 リハビリテーション部
2兵庫医科大学 リハビリテーション部
3兵庫医科大学 リハビリテーション医学教室
キーワード:
脳血管障害
,
課題指向型訓練
,
手指装具
Keyword:
脳血管障害
,
課題指向型訓練
,
手指装具
pp.259-264
発行日 2014年3月15日
Published Date 2014/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001100444
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Abstract:母指を含む手指の随意伸展が不能な脳梗塞後左不全片麻痺症例に対し,装具使用下でのCI療法を実施し,良好な結果を得た.つまみ・離し動作を伴う訓練の量を確保する目的で母指CM関節掌側外転保持装具を導入し,課題指向型訓練の反復が可能となった.その結果,運動麻痺・運動機能の改善,異常な筋緊張の低下,麻痺手のADLにおける使用頻度の増大を認めた.動作としては麻痺手による茶碗把持や洗体動作,ネクタイ結び等が遂行可能となった.そして,平行して導入されたtransfer packageにより,それらADL動作が生活に汎化された.本症例では,麻痺手の残存機能に応じた手指装具を導入することで,不可能だった作業を可能とし,機能改善に必要な長時間の課題指向型訓練を実施した.その結果,運動麻痺・機能が改善したと考えた.手指装具を使用することで,課題指向型訓練の効果を見込める対象者が拡大される可能性が示唆された.
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