提言
安心・安全な作業療法の提供に向けて—多職種連携のための教育を
小林 毅
1
Takeshi Kobayashi
1
1千葉県立保健医療大学
pp.304-305
発行日 2016年4月15日
Published Date 2016/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001200525
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近年,作業療法の範囲が,「医療スタッフの協働・連携によるチーム医療の推進について」(平成22年4月30日付け医政発0430第1号厚生労働省医政局長通知)(以下,局長通知)1)で示された.この通知の過程では,「チーム医療の推進に関する検討会」が大きな役割を果たした.さらに遡れば,「安心と希望の医療確保ビジョン」(平成20年6月,厚生労働省)2)にある「職種間での協働とチーム医療の充実を進める際に当たっては,それぞれの職種が,互いに専門性を尊重しつつ,情報の共有を効率的に行うことにより緊密な連携を充実させ協働関係を築くことで,病院勤務医の過重労働の解消を図りながら,全体として患者・家族,医療従事者もともに安全と安心・納得を生み出すという視点が重要である」という内容が,この「局長通知」1)に引き継がれていることをうかがい知ることができる.
ここでは,「局長通知」1)にある「医療機関のみならず,各医療スタッフの養成機関,職能団体,各種学会等においても,チーム医療の実現の前提となる各医療スタッフの知識・技術の向上,複数の職種の連携に関する教育・啓発の推進等の取組が積極的に進められることが望まれる」ことから,「チーム医療」に必要な多職種連携の基盤をつくるための提言を考えてみたい.
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