Japanese
English
特集 コミュニケーション能力と作業療法
精神障害をもつ人の特性に着目したコミュニケーションと作業療法
The communication and occupational therapy forcusing to the characteristic of the person with mental disorder
奥田 真由美
1
Mayumi Okuda
1
1岡山県精神科医療センター
pp.404-409
発行日 2015年5月15日
Published Date 2015/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001200211
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Key Questions
Q1:統合失調症の生活上の特性と認知機能の関連は?
Q2:認知機能はコミュニケーションにどのように影響するか?
Q3:特性に着目したコミュニケーション支援の工夫とは?
はじめに
人が,それぞれの考え・気持ち・思い等を,会話・文字・合図や身振り等を媒介としてお互いに伝達し合うコミュニケーションは,社会生活を営むうえで基礎となる重要な活動である.統合失調症に代表される精神障害をもつ対象者(以下,対象者)は,その障害特性からコミュニケーション上の深刻な悩みをもつ人が少なくない.近年の研究にて,障害特性と認知機能の関連が深いことが明確になってきており,個々の問題に焦点を当てたアプローチも実践されつつある1〜3).一方で,コミュニケーションは送り手,受け手双方がいて成立するものであり,相手のあり方は対象者の行動を左右する4).本論では,統合失調症を中心に,生活上の特性と認知機能の関連や,それがコミュニケーションにどのように影響するかを整理する.また,作業療法場面において,認知機能障害に着目したコミュニケーション支援にはどんな工夫が可能か,筆者の体験を交えて述べてみたい.
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