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特集 理論と技術の活きる関係
作業療法の理論展開の歴史と今後―1990年以降に着目して
History and view of theories in the field of occupational therapy:From the 1990s
田島 明子
1
Akiko Tajima
1
1聖隷クリストファー大学
pp.1114-1119
発行日 2013年9月15日
Published Date 2013/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001100266
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Key Questions
Q1:作業療法の理論はどのように変遷したか?
Q2:1990年以降の作業療法の歴史の概要は?
Q3:作業療法の理論展開の展望はどのように予測されるか?
はじめに
わが国の作業療法の歴史を省みるに,「理学療法士及び作業療法士法」が成立した1965年(昭和40年)から1990年(平成2年)ころに至るまで,常にそのアイデンティティを問われ続けた歴史だったといえる1).1980年代後半の日本作業療法学会で,「作業療法の核を問う」という一連のシンポジウムが開催されたのは,そうした背景があってのものであろう.
その後,欧米をはじめとする海外の作業療法理論が紹介されるようになり,作業療法のアイデンティティを考えるうえでの理論の重要性が認識されたように思う.また1990年代以降には作業療法の理論に関する書籍が出版されている2~7).そこで本稿では,『作業療法』,『作業療法ジャーナル』の2誌を検証し,1990年以降の作業療法の理論展開の歴史を概観したい.なお,本論の骨子はすでに書籍1)にまとめており,本稿はその要点を抜粋したものをふまえ,今後を展望したものであることをお断りしておく.
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