Japanese
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特集 コミュニケーション能力と作業療法
ASD・ADHDのある子どものコミュニケーション障害と作業療法
Occupational therapy for children with ASD and ADHD
笹井 久嗣
1
,
板垣 正樹
1
,
辛島 千恵子
2
Hisatsugu Sasai
1
,
Masaki Itagaki
1
,
Chieko Karashima
2
1花ノ木医療福祉センター
2名古屋大学大学院
pp.394-398
発行日 2015年5月15日
Published Date 2015/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001200208
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Key Questions
Q1:ASD,ADHDの特徴とは?
Q2:ASD児に対する作業療法の考え方とは?
Q3:ADHD児に対する作業療法の考え方とは?
はじめに
花ノ木医療福祉センター(以下,当施設)では,市の発達支援事業との連携により,未就園の幼児(2〜3歳前後)の新規作業療法外来患者が増えている.その保護者の主訴で最も多いのは,コミュニケーションに関する相談である.新規外来患者としてくる幼児はASDに関して確定診断に至ることは少ないが,コミュニケーションの発達に課題をもつことが多い.保護者が子どもとのコミュニケーションの難しさに直面したとき,養育上の困難さを強く抱えてしまうと筆者は感じている.これまで支援を受けることなく,困難さを感じながら日常を過ごし,初めて支援を求めて来た保護者と子どもにOTは何ができるのか? 筆者は保護者と子どもの心を大切にしながら,効果のある支援をしたいと考え,日々悩みながら作業療法を行っている.
ここでは,日々悩みながらも実践を繰り返した中で,保護者と子どもの変化を実感できた自閉症スペクトラム(autism spectrum disorder:ASD)のある子ども(以下,ASD児)と,注意欠陥・多動性障害(attention-deficit/hyperactivity disorder:ADHD)のある子ども(以下,ADHD児)の個別作業療法を紹介したい.
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