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Key Questions
Q1:障がい者の自動車運転にかかわるOTの状況とは?
Q2:障がい者の自動車運転にかかわる教習所指導員の状況とは?
Q3:障がい者の自動車運転における関係機関同士の連携とは?
はじめに
近年,障がい者の自動車運転にかかわる報告が散見される1〜3).道路交通法上,医療機関の役割は診断書の作成である.しかし,医療従事者は障がい者の疾病や障害についての専門職種ではあるが,障がい者の自動車運転に関する知識を十分に有しているとはいえない.また,障害と自動車運転に関する報告は多数あるが4〜7),同一の見解が得られていない現状がある.そのため,公安委員会の臨時適性検査実施後,自動車教習所と連携を行い,障害と自動車運転の関連性をとらえ,対象者・家族に現状の状況を認識してもらうかかわりが主となっている8).
しかし,医療従事者の声として,自動車教習所と連携が図れない現状や,相互の専門性を十分発揮できる連携体制の構築にまで至っていないという声が聞かれる.また,連携の手段・手順が不明確で,関係機関が相互に役割を理解した連携体制の構築は報告がない.
そこで,一般社団法人岡山県作業療法士会(以下,岡山県士会)事業部では,2010年(平成22年)より4つの大きな柱である活動理念を掲げ(①どこでも誰でも同一のサービスを受けることができる,②障がい者の自動車運転における関係機関との連携,③障がい者の自動車運転における県内統一した関係機関同士の連携システム構築,④障がい者の自動車運転開始・再開・中止に関して専門職の一員として役割を果たす),県内で,障がい者の自動車運転に関して意欲的に取り組む岡山旭東病院,岡山リハビリテーション病院をモデルに,「県内統一した障がい者の自動車運転における関係機関同士の連携システム構築に向けた計画」事業を開始した.
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