Japanese
English
特集 障害者・高齢者の車両運転と安全
薬剤と自動車運転
Medicines and motor vehicle driving
一杉 正仁
1
Masahito Hitosugi
1
1滋賀医科大学社会医学講座法医学部門
1Department of Legal Medicine, Shiga University of Medical Science
キーワード:
自動車運転
,
医薬品
,
治療薬
,
体調変化
Keyword:
自動車運転
,
医薬品
,
治療薬
,
体調変化
pp.1211-1216
発行日 2022年10月10日
Published Date 2022/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552202640
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自動車を運転できる条件
自動車の運転は重要な移動手段の一つであり,特に障害者や高齢者が社会参加を行ううえで必要である.一方,自動車の運転には複雑な認知・判断・運動能力を要するので,適切な運転能力に欠ける人が自動車を運転することは,事故を誘発することにもなる.したがって,個人の生活の質(quality of life:QOL)を保ち,公衆衛生の向上に努めるためには,患者に対して自動車運転に関する適切な療養指導を行う必要がある.さて,何らかの疾病や症状をコントロールする目的で薬剤を使用している人が自動車を運転することがある.一方で,一部の薬剤の影響で,自動車運転に支障が出ることもあり,事故の原因とも成り得る.したがって,交通社会の安全を確保するうえで,何らかの薬剤を使用している自動車運転者に対して適切な助言を行う必要がある.そこで本稿では,自動車運転に際し,医療者が知っておくべき薬剤の影響について概説する.
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