Japanese
English
研究
PASATの課題難易度と脳賦活部位の変化
Difficulty levels in a PASAT and the detection of activated regions in the brain
酒井 浩
1
,
河内山 隆紀
2
Hiroshi Sakai
1
,
Takanori Kochiyama
2
1名古屋大学大学院
2株式会社ATR-Promotions脳活動イメージングセンタ
キーワード:
PASAT
,
難易度
,
脳賦活研究
Keyword:
PASAT
,
難易度
,
脳賦活研究
pp.1255-1262
発行日 2014年11月15日
Published Date 2014/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001200058
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Abstract:健常学生9名を対象に,PASAT(Paced Auditory Serial-Addition Task)を行っている間の脳賦活部位の変化についてfMRIを用いて検討した.対象は男性2名,女性7名,全例右利きで,年齢は20.4±0.53歳であった.PASATはfMRIと連動するPresentationを用いて,0.5秒用,1秒用,1.5秒用の聴覚提示課題を作成し,統制課題には復唱を用いた.測定は統制20秒-安静10秒-PASAT課題20秒-安静10秒のように実施し,統制,PASAT0.5,PASAT1,PASAT1.5の4課題が安静を挟んで3回づつ実施されるスケジュールを1セットとし,合計2セットを行った.その結果,左半球頭頂連合野は常に賦活が認められ,暗算課題に特徴的な脳領域であると考えられた.背外側前頭前野,前頭葉内側皮質においても左半球優位に賦活が認められ,これらの部位は難易度の上昇とともに賦活率が増加した.また,標的とした脳領域のすべてが高難易度においては両側に賦活範囲が広がる傾向にあった.PASAT等,暗算課題では難易度が高まるにつれて背外側前頭前野を効果的に賦活し得るものと考えられた.
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