Japanese
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特集 触法障害者・触法高齢者への支援と作業療法
触法高齢者への支援とかかわり
Support and involvement for elderly offenders
宮崎 宏興
1
Hirooki Miyazaki
1
1特定非営利活動法人いねいぶる たつの市地域活動相談支援センター
pp.1110-1114
発行日 2014年10月15日
Published Date 2014/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001200008
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Key Questions
Q1:触法高齢者に必要な支援とは?
Q2:高齢者犯罪の特性とは?
Q3:地域のつながりが触法高齢者に与える影響は?
はじめに
2013年(平成25年)4月1日現在,65歳以上の高齢者人口は3,140万人であり,総人口における高齢者割合である高齢化率も24,7%と極めて高い状況となっている(総務省統計局人口推計月報).それに呼応するかのように,高齢者の犯罪も年を追うごとに増えていることはあまり知られていないのではないだろうか.
高齢者が犯す犯罪においては,いわゆる超高齢社会の中で,近年では,高齢者の人口増加による自然増だけでなく,高齢者が犯罪そのものを犯しやすくなっていることも確認されている(図11)).
高齢者が犯す犯罪の内訳でみると,万引きを中心とした窃盗や占有離脱物横領といった財産犯が大半を占めている.その背景には,貧困・社会的孤立傾向や,認知症等による判断能力の低下等,さまざまな要因によって起こっているとも考えられている.
今回,高齢者犯罪の特性や,実際の支援事例を紹介し,今後の触法高齢者支援について検討したい.
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