増刊号 脳卒中の作業療法―支援技術から他職種連携・制度の利用まで
第4章 支援技術Ⅲ 生活期:生活の広がりに向けて
10 脳卒中者の自動車運転
加納 彰
1
Akira Kano
1
1農協共済中伊豆リハビリテーションセンター
pp.762-768
発行日 2014年6月20日
Published Date 2014/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001100574
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はじめに
脳卒中となった患者の自動車運転において,大きな問題となるのが身体機能障害と高次脳機能障害である.特に高次脳機能障害については現在までに多くの報告がある中,明確な基準は定められていない.そのため,多角的な視点から患者の運転能力を評価する必要がある.
中伊豆リハビリテーションセンター(以下,当センター)では,1973年(昭和48年)の開設初期より障害者の自動車運転支援に携わってきた.現在,ドライビングシミュレータ(以下,DS)や,敷地内の実車運転コース,改造車2台を利用し,入院・外来患者への自動車運転再開に向けて評価・支援を行っている.
今回,当センターで実施している自動車運転評価の流れを中心にOTとして必要な知識や視点を述べる.
なお,詳細に関しては(社)日本作業療法士協会においても2012年(平成24年)に作業療法マニュアルとして「認知機能障害に対する自動車運転支援」が発行されているのでぜひ参考にしていただきたい.
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