自動車運転

　リハビリテーション医療でかかわる患者の多くは，道路交通法施行令第33条の2の3で示す「自動車等の安全な運転に必要な認知，予測，判断又は操作のいずれかに係る能力を欠くこととなるおそれがある症状を呈する病気」に該当し「免許の保留」となる可能性がある．運転免許取り消しとなる病気・病態がないことや運動機能，視覚（視力・視野，色覚），聴覚などの身体機能が普通免許の適性試験合格基準を満たすことは大前提であるが，認知した状況を判断して操作に移す過程で必要な認知機能などの評価も必須である．本稿では，自動車運転に必要な認知機能に関する評価を中心に述べる．