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特集 特別支援教育と作業療法
小学校訪問による発達性協調運動障害児へのOTの介入
Intervention of OT to children with developmental coordination disorder by the visit to elementary schools
笹田 哲
1
Satoshi Sasada
1
1神奈川県立保健福祉大学
pp.394-398
発行日 2014年5月15日
Published Date 2014/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001100485
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Key Questions
Q1:発達性協調運動障害とは?
Q2:学用品への介入のポイントは?
Q3:学校訪問時に子どもをみる視点とは?
はじめに
筆者は,OTとして小中学校を訪問し,通級指導教室や特別支援学級に在籍する児童生徒の学習という作業に焦点を当てた作業療法を実践してきた1~3).教師からの主な依頼内容は,①個別指導,②授業参画,③保護者へのサポートである.個別指導については,鉛筆,定規,コンパス,リコーダー等の学用品が上手に操作できない,あるいは,体育のボール運動,なわとび,鉄棒運動等の運動用具の操作が稚拙な児童に対する指導方法の相談が多い.
アスペルガー症候群,学習障害,ADHD児には不器用さが指摘されており,発達性協調運動障害(developmental coordination disorder:DCD)を併せもっていることが多い4).DCDは,神経筋に問題がないにもかかわらずスポーツが苦手,あるいは工作,書字等の巧緻動作が稚拙等,協調運動に困難を示し,IADLや学業成績に影響を及ぼしやすい.
本稿では,小学校の通常学級,通級指導教室,特別支援学級を訪問して,DCDがある事例を取り上げながら具体的な介入について述べる.
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