Japanese
English
特集 がんの痛みと作業療法
骨転移のリハビリテーション
Rehabilitation of patients with bone metastases
菊内 祐人
1
,
中田 英二
1,2
,
杉原 進介
1,2
,
藤田 智彦
1
,
重見 篤史
1
Masato Kikuuchi
1
,
Eiji Nakada
1,2
,
Shinsuke Sugihara
1,2
,
Tomohiko Fujita
1
,
Atsushi Shigemi
1
1四国がんセンター リハビリテーション科
2四国がんセンター 整形外科
pp.293-297
発行日 2014年4月15日
Published Date 2014/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001100455
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Key Questions
Q1:骨転移患者のADLを維持するために行うべき取り組みは?
Q2:骨転移患者のリハ時の病的骨折に対するリスクマネジメントとは?
Q3:脊椎SREを認める患者のADLを維持するためには?
緒言
病的骨折や麻痺等の骨関連事象(skeletal related events:SRE)により骨転移患者のADL・QOLは著しく低下するため,リハが必要となる1,2).しかし,過度の負荷で,骨転移部で病的骨折が起こる可能性があり,リハ医や整形外科医がリスク評価を行った後,慎重にリハを開始しなければならない3).また,リハ目標は予後等も考慮して設定されるため,主診療科医師の判断が必要である.さらに,日常生活における起居動作等の患者指導を行う場合,看護師との連携が欠かせない.したがって,骨転移のリハは多職種の連携が重要であり,骨転移カンファレンスを行っている施設もある.四国がんセンター(以下,当院)では,骨転移判明時から体系的に治療を行うために,骨転移対策システムを導入し,骨転移患者を登録し,リスク管理を行っている(図1)4,5).
骨転移患者のリハにおいては,リハ前の病的骨折リスク評価(リスクマネジメント),患者指導,環境調節,疼痛コントロールにより可能であれば早期離床を行い,廃用症候群を予防することが重要である.今回,当院で現在進めている,多職種チーム医療の取り組みを紹介する.
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