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第1土曜特集 大変革期のリハビリテーション治療と拡大する守備範囲
疾患別リハビリテーション治療の進化
骨転移に対するリハビリテーション治療の進化
Evolution of rehabilitation for bone metastasis
酒井 良忠
1
Yoshitada SAKAI
1
1神戸大学大学院医学研究科リハビリテーション機能回復学
キーワード:
骨転移
,
転移性骨腫瘍
,
リハビリテーション治療
Keyword:
骨転移
,
転移性骨腫瘍
,
リハビリテーション治療
pp.64-69
発行日 2025年7月5日
Published Date 2025/7/5
DOI https://doi.org/10.32118/ayu294010064
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がん患者の増加とがん治療の進歩により,骨転移を持ったまま長期間生存するがんサバイバーが増加している.さらにがんリハビリテーション治療の普及,“がんとロコモティブシンドローム”(がんロコモ)の啓蒙などにより,骨転移患者へのリハビリテーション治療も多く行われるようになった.骨転移は集学的治療が必要な疾患であり,リハビリテーション治療も骨転移キャンサーボードなどを利用して集学的治療の一環として,習熟した医療従事者によって行われるべきものである.エビデンスはまだ少ない現状であるが,各種ガイドラインでも推奨されており,安静度設定に必要な骨転移の評価方法と,骨転移患者の生命予後予測を行うスコアリングシステムを適切に使用しながら,安静度とゴールを設定し,適切な生活動作指導を含めて骨転移のリハビリテーション治療を行っていくことが重要である.また,骨転移の集学的治療による安全かつ有効なリハビリテーション治療の普及とエビデンスの構築が今後の課題である.

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