講座 作業療法のための薬の知識・第4回
向精神薬―抗精神病薬,抗うつ薬,抗不安薬,抗てんかん薬等
水上 勝義
1
Katsuyoshi Mizukami
1
1筑波大学大学院人間総合科学研究科
pp.916-921
発行日 2013年7月15日
Published Date 2013/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001100220
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はじめに
向精神薬とは,精神症状の治療に用いられる薬剤の総称であり,この中には,抗精神病薬,抗うつ薬,抗不安薬,睡眠薬,抗てんかん薬等が含まれる.統合失調症やうつ病等,精神科領域の代表的な疾患は中長期的な治療を要するものが多く,また再発防止のために回復してからも薬物治療は継続されることが一般的である.したがってデイケア等のリハプログラムも向精神薬を服用しながら参加する.近年向精神薬は,新しい世代の薬剤が次々と上市された.それらは従来の向精神薬の副作用を緩和し,薬剤のアドヒアランスを改善させたが,これらの薬剤においても副作用等,注意すべき点がある.そして服用中の薬剤の副作用については,患者本人はもちろん支援者も理解しておく必要がある.本稿では代表的な向精神薬についてそれぞれの効果や副作用について概観する.
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