今月の臨床 妊産婦の薬物療法―あなたの処方は間違っていませんか
【よく使われる薬剤と処方の実際】
7.抗てんかん薬,向精神薬
佐川 正
1
,
宮島 直子
1
,
中澤 貴代
1
1北海道大学大学院保健科学研究院
pp.1194-1201
発行日 2008年9月10日
Published Date 2008/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409101858
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抗てんかん薬
1. はじめに
てんかんにおいては,発作そのものを診察できることはきわめて少ないため,問診,脳波,画像検査などによる総合的診断が必要とされる.われわれ産婦人科医がプライマリケアとして,妊婦のてんかんを診断し,抗てんかん薬を処方することは通常の場合にはないと思われる.しかし,てんかんの有病率は0.5~1%と比較的頻度の高い神経疾患である1)ため,てんかん合併妊婦に遭遇する機会は稀ではない.したがって,てんかんの診断・治療,抗てんかん薬の催奇形性についての知識はわれわれ産婦人科医にとって不可欠といえる.
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