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編集後記
北島 政樹
pp.704
発行日 2004年12月15日
Published Date 2004/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.4426900564
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本誌12月号の特集は「内視鏡下脊椎手術の進歩」であるが,内視鏡下手術もここまで来たかという感は否定し得ない.1987年,フランス人モーレが胆嚢摘出手術に成功して以来,わずか17年の歴史であり,その間,医工連携により,テクノロジーの導入が速やかに行われ,手術ロボット・ダヴィンチによる手術が2000年4月にアジアで初めて本邦で行われた.その後,combined manipulatorの触覚の研究,遠隔手術,特にわが親友のマレスコ先生とギャグニエル先生のリンドバーグ手術(transatlantic surgery)の成功など内視鏡下手術は話題性に事欠かない.
このような内視鏡下手術の技術や機器開発に人一倍興味を持ち,取り組んできた私であるが,それには歴然とした背景がある.1975年,30歳代前半に米国の古都ボストンのMGHで研究生活に入ったことに始まる.私の恩師,バーク先生は優れたacademic surgeon(日本外科学会名誉会員)であり,先生の研究の姿勢や研究成績の評価と将来の展望を知らず知らずのうちに学ぶことができた.
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