内視鏡外科手術に必要な解剖と術野の展開・11
前立腺
田中 正利
1
,
内藤 誠二
1
1九州大学大学院医学研究院泌尿器科学分野
pp.471-477
発行日 2002年10月15日
Published Date 2002/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.4426900355
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はじめに
1999年にフランスのGuillonneau,Vallancienによって確立された腹腔鏡下前立腺全摘除術(Montsouris法)1)は,2000年からわが国でも普及しはじめている.しかしながら,本術式は,すでに多くの症例に適用されている副腎や腎疾患に対する腹腔鏡下手術に比べ,技術的難易度が高いことにより,手術時間が長く,また術中・術後の合併症の発生頻度も高い2).したがって,本術式に取り組もうとする泌尿器科医は,前立腺はもとよりその周囲臓器の局所解剖に熟知することが重要である.
そこで本稿では,腹腔鏡下前立腺全摘除術に必要な前立腺を中心とする骨盤内の局所解剖,および術野の展開について解説する.
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