特集 臨床MRIを基礎から知る−さまざまな角度からMRIの魅力に迫る−
[骨盤領域]
前立腺
片平 和博
1
1熊本中央病院 放射線科
キーワード:
前立腺癌(prostate cancer)
,
拡散強調像(diffusion weighted image;DWI)
,
非造影MRI(bi–parametric MRI)
Keyword:
前立腺癌(prostate cancer)
,
拡散強調像(diffusion weighted image;DWI)
,
非造影MRI(bi–parametric MRI)
pp.145-151
発行日 2023年4月30日
Published Date 2023/4/30
DOI https://doi.org/10.18885/CI.0000001273
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▶ 前立腺MRIはProstate Imaging–Reporting and Data System(PI–RADS®)を用いた診断が一般化してきた。PI–RADS®を用いることで前立腺MRI読影を客観化し,臨床的意義のある癌を検出することを目的としているが,同時にしばしば過剰診断・過剰治療が問題となる臨床的意義のない癌を検出しないことも重要である。
▶ 典型的な前立腺癌のMRIは,T2強調像にて均質な低信号を呈し,拡散強調像(DWI)で高信号,ADC低値,造影dynamic撮像(dynamic contrast enhancement;DCE)で早期濃染されるパターンであるが,しばしば典型像と異なる像を呈し,そのような場合には特にPI–RADS®スコアによる客観的な診断が必要となる。このためPI–RADS®を用いた診断を行う際にベースとなる上記3撮像に関して,撮像や読影のポイントを正しく理解することが求められる。
▶ 特に重要な点は,T2強調像では画像コントラスト,拡散強調像ではSNR(信号雑音比),DCEは撮像よりも造影を行うことの意義を正しく理解することである。
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