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特集 臨床医のコモンセンス・1―内科医に必要な他科知識
泌尿器科
前立腺肥大と前立腺癌
Benign Prostatic Hyperplasia and Prostatic Cancer
朴 英哲
1
,
栗田 孝
1
Young-Chol Park
1
,
Takashi Kurita
1
1近畿大学泌尿器科
pp.888-889
発行日 1992年10月15日
Published Date 1992/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414900605
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- Abstract 文献概要
・前立腺肥大は前立腺内腺部より発生する平滑筋および腺上皮の過形成で良性疾患であるが,前立腺癌は前立腺外腺部より発生する腺癌である.両者に連続性はないが合併はまれではない.いずれもほとんどが50歳代以上になって発症する.
・前立腺肥大の症状には,尿閉,排尿困難などの尿道閉塞症状と頻尿,切迫尿失禁などの膀胱刺激症状があり,薬物療法には抗アンドロゲン剤,α1遮断薬,生薬,消炎剤,時に抗コリン剤を用いる.外科的治療は経尿道的切除(TUR-P:transurethral resection of prostate)が一般的である(→1,2).
・前立腺癌血清マーカーとして前立腺性酸フォスファターゼ(PAP),前立腺特異抗原(PSA, PA),γ―seminoprotein (γ―Sm)が有用である.
・限局性の前立腺癌は前立腺全摘術の適応になるが,高齢者,進行例に対しては去勢術と抗アンドロゲン療法,化学療法を行う.
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