特集1 救急医療のリベラルアーツ 働き方改革の本質と戦略
【Part 2】救急医が子を産み,育てるとき
8.スタートラインはずっと手前にある:“妊活”から始めた私の戦略
矢島 つかさ
1
Tsukasa YAJIMA
1
1名古屋市立大学病院 救急科
pp.60-64
発行日 2022年11月25日
Published Date 2022/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3105200011
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「女性医師にとって望ましい理想のスタイルは,出産子育てしながらバランスよく働くことである」と考えている上司や同僚が多いように思われる。しかし,筆者はそうは思わない。むしろ,そういったステレオタイプな考えに振り回されることなく,社会に貢献しながら自分の幸せを追求するべきだと思っている。
冒頭から元も子もないことを言うとお思いかもしれない。しかし,出産子育て・ワークライフバランス論を語るうえで,女性医師とはいっても,結婚をしないでバリキャリ人生を歩みたいのだ,という人もいれば,子供を授かって家庭をもつことが何よりの「生きがい」だという人もいる。筆者はたまたま,結婚して家庭をもち,子育てをしながら働くということが望みであったから,その望みをかなえるために情熱を注いで生きてきただけなのである。
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