別冊秋号 オピオイド
PART1 臨床編
19 がん性疼痛に対するオピオイドの現状と未来
住谷 昌彦
1,2
,
長谷川 麻衣子
2
,
阿部 博昭
1
1東京大学医学部附属病院 緩和ケア診療部/麻酔科・痛みセンター
2東京大学大学院医学系研究科 疼痛・緩和病態医科学講座
pp.121-126
発行日 2022年9月15日
Published Date 2022/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3104200301
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がん患者では初発時から20%の患者が痛みを有し,がん治療中では45〜60%,進行がん〜臨死期では約80%の患者が痛みを有する。このような痛みの問題を解決すべく,世界保健機関(WHO)は1980年代にがん患者の痛みの治療ガイドラインを発刊してオピオイドの重要性の啓発に努め,がん患者の疼痛管理の質が世界規模で飛躍的に向上し,痛みの緩和に伴ってQOLが大きく改善した。
本稿では,がん性疼痛管理のためのオピオイドを振り返り,日本国内での課題を考える。
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