別冊秋号 —麻酔科医なら知っておきたい—血栓症・塞栓症
PART1 総論
3 日本における塞栓症—虚血性心疾患と脳梗塞を中心に
高嶋 直敬
1
1近畿大学医学部 公衆衛生学教室
pp.15-20
発行日 2021年9月17日
Published Date 2021/9/17
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3104200218
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塞栓症とは,血栓やほかの塞栓源によって血流が阻害されることで引き起こされる疾患である。塞栓源としては血栓が最も多い。心臓や動脈内で生じた血栓は,その部位あるいは遊離した血栓が末梢の動脈を閉塞し,心臓であれば虚血性心疾患を,脳であれば脳梗塞を引き起こす。また静脈で生じた血栓は肺血栓塞栓症などの静脈血栓性塞栓症を引き起こす。
本稿では,日本の主な血栓性塞栓症である虚血性心疾患と脳梗塞に注目して概説する。
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