Japanese
English
特集 内科疾患と運動療法
虚血性心疾患(冠動脈疾患)―心筋梗塞の回復期運動療法を中心に
Cardiac Rehabilitation in Patients with Myocardial Infarction.
長山 雅俊
1
,
藤田 良範
1
Masatoshi Nagayama
1
,
Yoshinori Fujita
1
1昭和大学医学部第3内科
1Third Department of Internal Medicine, Showa University School of Medicine
キーワード:
回復期運動療法
,
運動療法の効果
Keyword:
回復期運動療法
,
運動療法の効果
pp.117-122
発行日 1997年2月10日
Published Date 1997/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552108300
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はじめに
心筋梗塞のリハビリテーションは,心筋梗塞発症から退院までの急性期,退院後社会復帰に至るまでの回復期(退院後1~3か月に相当),社会復帰以降の維持期の3つのステージに分類される.
本邦における急性期リハビリテーションは,1983年に厚生省循環器病委託研究「心疾患のリハビリテーションシステム開発に関する研究」(戸嶋裕徳班長)1)による4週間のプログラムが報告され,多くの施設はこれに準じたリハビリテーションを行ってきた.
しかし,その後の10年間で,心筋梗塞の急性期治療は血栓溶解療法や冠動脈形成術により大きく進歩した.また,各々の患者におけるリスクの層別化も,急性期に冠動脈造影や左室造影を行うことにより容易となり,軽症例ではより短期のリハビリテーションプログラムが望まれた.そして1996年,厚生省循環器病委託研究「心疾患のリハビリテーションシステムに関する研究」(斎藤宗靖班長)2)により,2~3週間の短期プログラムを中心としたものが報告された.
このような急性期リハビリテーションの短縮により退院から社会復帰までの回復期リハビリテーションの重要性が高まっているものの,欧米に比べ大きく遅れている.
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