別冊春号 2021のシェヘラザードたち
第14夜 ヨクバリノススメ—ある麻酔科医の麻酔科医らしからぬ活動記録
大塚 尚実
1
1日本赤十字社医療センター 集中治療科
pp.87-92
発行日 2021年4月15日
Published Date 2021/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3104200204
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今夜のお題は,以前,ある場所で中高生向けに依頼された際の講演のタイトルである。依頼されていた内容は,筆者がこれまでに行ってきた国内外における活動についてであったが,若いオーディエンスに臨床的な現場の話をしても響かないと思ったので(そもそも麻酔科医という存在すら知らなかった生徒が大半であった!),なぜそのような活動をするに至ったか,それらの活動から得られた新たな知見と視野はどんなものであったかを織り交ぜて,ヨクバリとは,「お前のものは俺のもの,俺のものも俺のもの」という自己中心的な考え方ではなく,普段から広くいろいろなことにアンテナを張って興味をもって,タイミングを逃さず何でもまずやってみることであり,そうすることで視野やできることを広げ社会に貢献しよう,というメッセージを伝えた。講演後,「ヨクバるとは悪いことだと思っていたけど,成長と貢献のために何でもやってみようと思う気持ちが芽生えた」といったポジティブな感想を生徒たちからもらった。
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