特集 透析診療のすべて
Part 1 透析の始め方(原理・原則)
3.腹膜透析の原理・概要—HD導入前にPDを考えてみよう!
遠藤 慶太
1
,
鷲田 直輝
2
Keita ENDO
1
,
Naoki WASHIDA
2
1東京ベイ・浦安市川医療センター 腎臓・内分泌・糖尿病内科
2国際医療福祉大学医学部 腎臓内科学
pp.275-282
発行日 2024年1月1日
Published Date 2024/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3103901128
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腹膜透析peritoneal dialysis(PD)は腎代替療法の1つであり,国際的には透析療法のおおむね11%を占める1)一方,日本では2020年時点で3%にとどまっている2)。しかし,PDは血液透析hemodialysis(HD)に比べて医療費が抑制できる可能性があり3),循環動態へ与える影響が少なく,利尿薬抵抗性心不全への有用性の報告も増えている3)。そのため,心不全合併の多い高齢者が増え,医療費増大が問題となっている日本においては,今後も導入例が増えていくことが予想される。
本稿では,研修医から腎臓の専門を目指している医師,そしてホスピタリストなど内科ジェネラリストが知っておくべき,PDの基本とその管理についてまとめる。
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