今月の主題 腎疾患と臨床検査
腎疾患と臨床検査
5.腎疾患管理のための臨床検査
透析患者(HDとCAPD)の臨床検査
中村 裕紀
1
,
秋澤 忠男
1
Hironori NAKAMURA
1
,
Tadao AKIZAWA
1
1昭和大学医学部腎臓内科
キーワード:
腎性貧血
,
腎性骨異栄養症
,
透析アミロイドーシス
Keyword:
腎性貧血
,
腎性骨異栄養症
,
透析アミロイドーシス
pp.567-570
発行日 2006年5月15日
Published Date 2006/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542100096
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腎性貧血,腎性骨異栄養症,透析アミロイドーシスは,慢性透析患者にみられる代表的な合併症である.腎性貧血の特徴は,正球性正色素性で,網赤血球数の反応性増加を欠き,白血球数,血小板数は正常域に保たれる.腎性骨異栄養症は組織学的に,線維性骨炎,無形成骨,骨軟化症に分類され副甲状腺機能が重要な役割を演ずる.確定診断には,骨生検が必要となる.透析アミロイドーシスではβ2ミクログロブリンを主成分とする腎不全患者に特有のアミロイド線維が,腱,滑膜,骨,軟骨,椎間板などに沈着し,様々な機能障害や臓器障害をもたらす.〔臨床検査 50:567-570,2006〕
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