特集 ホスピタリストに必要な手技
その他ホスピタリストに求められ得る手技
【コラム②】心囊ドレナージ—専門外でも「もしも」に備えておきたい
伊志嶺 徹
1
Toru ISHIMINE
1
1沖縄県立中部病院 心臓血管外科
pp.564-568
発行日 2020年9月1日
Published Date 2020/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3103900817
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心囊穿刺・ドレナージは,あらゆる穿刺手技のなかでも難易度が高く,また一つ間違えれば致死的合併症につながる危険性の高い手技である。ホスピタリストが心囊穿刺を実際に行う機会は滅多にないと思われるが,心タンポナーデにより循環動態が著しく不安定な患者に遭遇した場合,その場にほかの適当な術者がいなければ,ホスピタリストが行わざるを得ない可能性がある。特に僻地,離島で医療に従事するホスピタリストは,そのような場面に遭遇する可能性がより高いと思われ,もしものために,心囊穿刺・ドレナージに関して要点を整理しておくことには意義があると考える。本稿では,緊急心囊穿刺・ドレナージの適応,禁忌,手技を行う際の準備,実際の手技,および合併症予防に関して述べる。
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