特集 外来マネジメント
【各論】
【コラム④】アルコール使用障害—医療者次第で,患者は回復できる機会を平等にもち得る
久我 弘典
1
Hironori KUGA
1
1九州大学病院 精神科神経科
pp.156-162
発行日 2019年3月1日
Published Date 2019/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3103900654
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「身体の健康障害」という切り口にもかかわる総合診療医は,その背後に隠れている複雑な事情をもつ重大なアルコール使用障害を予見したうえで,不適切な飲酒をスクリーニングし,必要に応じて専門治療へとつながなくてはならない。
一方で,アルコール使用障害が起きたときに,専門家の支援はいつも側にあるわけではない。専門家以外の1人1人の医療者が,即座に,アルコール使用障害をもった人が適切な専門的支援を受けられるよう支援することが重要である。そのために,総合診療医はアルコール使用障害の特徴を知るとともに,自身ができる介入方法を知っておく必要がある。
本稿では,アルコール使用障害のスクリーニング方法に触れ,初期支援方法としてのメンタルヘルス・ファーストエイド(MHFA),介入方法としてのブリーフ・インターベンション(BI)を紹介する。
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